渋滞解消に知恵絞る 相乗り通勤(広州)
相乗り通勤をしている陳敏華さん(左)と黄さん=広州市で
広州市海珠区の住宅地。午前8時前、陳敏華さん(27)は自家用車で出発する。勤務先は天河区の華南植物園付近。1時間足らずの道の途中、2人の「お客」を拾って、それぞれの勤務先近くで降ろす。日によっては帰宅の時も2人を乗せる。
05年11月から相乗り通勤を始めた。運賃は月決め。額は「内証」と笑うが、広州の相場は、毎朝乗って月100~200元(約1400~2800円)程度だ。
陳さんは「目的は車の維持費の削減と友達をつくること。実際はそれほどコスト削減にはならなかったが……」と話す。お客の一人、黄さん(26)は「バスより便利」と満足げ。
中国の大都市に住む住民は通勤が頭痛の種。地下鉄の整備が追いつかず、庶民はもっぱらバス頼みだ。渋滞と車内の混雑がひどく、雨の時はさらに大変だ。
そこで自然発生的に生まれた知恵が、相乗り通勤。広州では「順風車」と呼ぶ。車の持ち主が同じ経路の人を集めて走るためだ。
お客はインターネットの専門サイトの書き込みで集める。代表的な「車行網」は02年開設。相乗り通勤者は推計で広州15万人、上海60万人、北京30万人という。華南地区のサイトを運営する何梅春さんは「相乗りはインターネットの発展と切り離せない。役立つ情報を発信するよう努めたい」と話す。(鈴木暁彦)